2010年11月10日水曜日

SQLDO 11/8 第4回勉強会 レポート

 SQLDO 第 4 回勉強会として 11/8 にナイトセミナー形式にて行われました。今回は色々な事情があり、少数での勉強会となりましたが、通常のコミュニティ勉強会と異なるジャンルの話が聞けた大変有意義な勉強会になったと思います。

 ちなみにこの日の午後は MS 北海道のパートナー向けセミナーが開かれており、私と代表の tenki(@tenki28)さんが参加していました。その為昼 13 時から夜の 21 時まで MS 北海道支店にいりびたっていたという状態でした。「お腹がすいた」という tenki さんは何を思ったか・・・
何がどうなればコミュニティ勉強会で「かりんとう勉強会」になってしまうのか・・・どうしてこうなった?w

1:SQL Server Product Manager のお仕事
 [Blog:SQL Server Product Manager チームブログ]
 今回は SQL Server の Product Manager である松澤 純(@MatsuJun_MJ)さんにセッションを行ってもらえました。SQLDO だけでなく CLR/H も含め、技術系コミュの勉強会にエバンジェリスト以外の方が登壇してくれるのは私は初めてでしたので、密かに楽しみにしていたセッションでした。Tech Ed 2010 の際に初めてお会いして「 SQLDO に是非来てください!」と無理なお願いをした甲斐があったものです・・・w
 なかなか一般的には知られていない Product Manager というポジションの人間がどのような業務を行っているのか、という内容で思い切り内部な話題が大盛りという、レポートを書く側に取ってなかなか悩ましい内容というのもありますが、その分いつもとは異なる「濃さ」だったセッションだったと思います。でも細かい話は殆ど書けませんがw

 正直に言えば、私が思い描いていた Product Manager というイメージとはかなり異なり、「幅広い」「細かい」仕事が物凄く多いのだな、というのがありました。製品がRTMになり、せいぜいドキュメント等の日本語訳を用意する位だと思っていたら・・・半端じゃないほどの作業量がそこには隠されていたのが驚きです。パッケージやマニュアル、販促資料など大量の成果物を作成するに当たり物凄く細かいところまで気を配られているのがよくわかりました。このセッションを聞いた後では、色々な時に頂くこともある各種資料も見方がかなり変わりますね。

2:プログラマーにも知ってほしい統計情報
 もう一つのセッションは代表である tenki さんのセッションで、今回はレスポンスに影響を及ぼす統計情報についてのセッションでした。準備時間があまりなかったはずなのに、始まってみればしっかりとこんなタイトルスライドまで用意していたとは・・・
 データベースが効率的にデータを抽出するために用意された仕組みである統計情報、SQL Server は基本設定として「統計情報の自動作成」が ON になっているので、殆どの方は意識したことがないのではないでしょうか。
テーブルの各カラムに対してどのようなデータが存在するか、という分布情報が統計情報の正体であり、作成されるタイミングは SELECT にて抽出を行ったタイミングや、一定量のデータ更新が発生した場合だということで、このあたりは実際のデモも交えて説明を行いました。

 一応私もある程度は SQL Server と付き合ってきている( 4.21a からのお付き合いですw)ので、統計情報という言葉と表面的な挙動については知っているつもりでしたが、最初に作成されるタイミングについては初耳でした。また統計情報の更新におけるオーバーヘッドが気にするほどではないという点、統計情報の手動更新などなかなか意識していない部分の話が出てきていたと思います。

 欲を言えば、この統計情報がどのようにデータ抽出などに影響を与えているか、というデモもあればなぁ、と思っていたり。
 ちなみに tenki さんのセッションは「かりんとう勉強会」の本領発揮で、用意されたこれらかりんとうを参加者皆でつまみながら耳を傾ける、という・・・。
 このような形で行われました。ちなみに個人的に「黒こしょうかりんとう」がかなりのインパクトでちょっとやられそうでしたが、松澤さんはじめ半数ほどの方は「酒に合う!」という意見でした。チーズかりんとう、雪んこチョコかりんとう、牛乳黒糖かりんとうは私好みの味でした。生しょうゆはちょっと面白い味で最初は「生姜?」と思う口当たり、楓はかなりオーソドックス系で暖かい番茶が欲しくなりますね。

 この後、懇親会も行い更に色々とお話ができたのは非常に楽しかったです。松澤さんには是非とも真冬の北海道にまたいらしてほしいな、等と思いました。

2010年11月7日日曜日

CLR/H 第52回 勉強会レポート

11/06 に行われた CLR/H #52 の勉強会レポートです。今回は「 Windows Phone 7 デイ」と銘打って Windows Phone 7、そして XNA を用いての開発等前回に続き技術者魂を刺激する内容でした。残念ながら午前中から行われた XNA 開発のハンズオンには参加できませんでした・・・
1:Windows Phone 7 概要と最新情報

MS エバンジェリスト高橋 忍(@shinoblogavi)さんによる Windows Phone 7 セッション第一弾。まずは全体像や思想、開発環境についてなどの内容でした。高橋さんのセッションは MS の方らしくないトーク内容が含まれていたりするのでどう表現したものか非常に悩むのですが、「現時点ではリア充がターゲット」というインパクトのある発言が全てのような気がします。
後で実機も触らせて貰いましたが、新たな UI 上の試みとしてハブが導入され、現時点では世の中の多くが採用してる iPhone 系の UI とは全く異なる感覚となっています。そしてそれがかなり良い感触です。アプリを起動してどうこうするのではなく、まず必要そうな情報はメインとなるハブへ集約させる。これはかなりいいUXだと感じました。Windows Phone 7 の基本コンセプトは「メトロ」「タイブタイル」「ハブ」という事で、かなり考えられたのだろうな、というのを感じます。
またセッション中に「ハブとして○○という機能が欲しい」という要望については「 MS がやるには難しいところもある」「疑似ハブ的なアプリを作成してそこで補填する」という思想、日本でリリースするに当たって某 mixi をどう扱うか等といった非常に聞き応えのある内容でした。

2:ライトニングトーク
今回は4名の参加です。今回は私は不参加でしたが次はやるでよ・・・!
(1)Windows Phone 7 と SQLite ( @stknohg さん) [スライド]
丁度今回の勉強会テーマと合った内容で、Windows Phone 7 で SQLite を利用するための技法紹介。今のところ Windows Phone 7 上では内部で DB が利用できないとのことなので、このようにして SQLite を利用するのはかなり使いでがありそうだなぁ、と思います。

(2)Silverlight で mixi アプリをやってみた ( @plusism さん)
mixi アプリというとあまり MS 系の言語とは縁がなさそうですが Silverlight で作れます、というこれも個人的琴線に触れる内容でしたw あまり mixi アプリの動作とか基本的な部分を知らなかったので、Silverlight が利用できるのであれば色々な事ができそうだというのを実感しました。

(3)INSTALL MANIAX 4 Azure 祭り ~碧空の勇者たち~ ( @jkudo さん)
Install Maniax 4 についての話。今回は Windows Azure 上の IIS にどこまで OSS なものをインストールできるか!ということで、今までオンプレミスな IIS に対して行っていたのが今回はついに Azure 上へ。途中で紹介された「以前にインストールしたプロダクト」ということで物凄い数が並んでいましたが、半分もわかりませんでしたw

(4)CLR/H勉強会アンケートをExcelからWordに移植 ( @jsakamoto さん)
Excel で作成していたアンケート用紙を Word で作成するとこんな便利になったよ!という話で、私も Office 2010 になってからようやく Word を触り始めたというのもあり非常に共感しました。やはり文書は Word でw

Ex:おやつタイム
今回のおやつはケーキ!

3:Windows Phone 7 アプリケーション開発
高橋 忍(@shinoblogavi)さんのセッション二つ目。こちらではアプリケーション開発についてでした。今回のアップデート(?)では MS として恐らく初めてとなる下位互換をバッサリと切り捨てたこともあり、XNA と Silverlight のみが開発プラットフォームとなります。今までの Windows Mobile 開発で言われていた開発環境も今回からは無償提供。これは個人的にインパクトが大きい事の一つだと感じました。一部で言われているマルチタスク関係も、メインタスクでなくなったタイミングでスリープし戻ってきたときにレジュームがかかるという方式で、この方が電池の持ちなどでメリットがあるとの事。逆に今までの Windows Mobile でいかに動きっぱなしのプロセスが多くなりやすかったか、という問題の解消のようです。
アプリケーション間の連携は不可とのことですがこのあたりは「現時点では」という枕詞が常についてくるとのこと。ただ個人的には Windows Phone 7 のアドレス帳など既にクラウド上のデータとマージするような事がそれほど違和感ないのと、今現在携帯を利用している人の中でネットワークとやりとりしない人がどれくらいいるだろうか?と考えた時、AP 連携は実はそれほど大きい問題じゃないのかも知れない、と思いました。

また Expression Blend が物凄く素晴らしいツールというのを再確認w
そして提供予定の Windows Phone 7 用 Bingmap コントロールで表示される地図があまりにもヒドくて笑ってしまったw

4:XNA Game Studioマルチプラットフォーム開発
前回の LT で「半年間無収入で!」というヘビーな話をしてくれた大山(@mentaro)さんによる XNA 開発のセッション。以前から感じていた「トークが上手(セッションの行い方)」というのを今回も再確認。なんというか聞く・見入ってしまうのですよね。喋るだけでなくわかりやすい身振り手振りが丁度良く混じっているからなのでしょうか。
最初のつかみ(?)として、XNA は何の略称か、というネタで、「元々はちゃんとした略称があったんだけど、MS はそんなことはなかったことにするという姿勢」と、衝撃的なスタートでした。XNA 開発ツールのこれまでの歴史、開発における注意点(特にフォント)ときて、実際に簡易なアプリケーションをその場で作成、エミュレータ上の Windows Phone 7、Windows 7、そして XBox 360 でと正にクロスプラットフォーム動作する開発を説明してくれました。実際 XNA を利用して開発することで、クロスプラットフォーム開発が今まで以上に行いやすくなっているというのが素人目にも明らかで、これは今後色々いじくってみたい・・・と思いました。
個人的に魂揺さぶられたのが「C# らしいコードを書くとガベ(ガベージコレクション発動)る!」です。今の言語は色々と便利に発展していますが、ゲームの世界ではある程度の低レベルにおけるコーディング能力が必要だよなぁ、と感じます。レスポンスを重視する必要があるのですから、そこはやはり絶対必須かと。このあたりがウデの見せ所だな、というのが非常に魂揺さぶられます。前回の WebMatrix、SmallBasic、CodeContract といい最近は魂に響くのが多いですがw
このような謎弾幕STGっぽいサンプルデモをWindows7上とXBox360上で動作させてみたのは面白かったです(色々な意味でもw)
今回も非常に楽しめた内容でした。講師のお二人、参加者の皆さん、スタッフの方々、皆さんお疲れさまでした!そしてありがとうございます!