2011年8月28日日曜日

CLR/H 第 61 回勉強会 TechParty 2011

P8270408
8/27  に行われた第 61 回勉強会のレポートです。今回は TechParty 2011 に参加し、札幌会場ということでの開催でもありました。

1:1st Step with Workflow – Workflow Foundation ハンズオン -


前回は WCF と WF の入り口についてセッションさせてもらったことに続き、今回は実際に WF を利用してもらいその簡単さを体験してもらおうと実施してみました。ちなみに今回唯一写真と動画が残っていないセッションです。動画はまぁハンズオンなのでなくても構わないのと、写真は普段撮影係な人間がセッション担当だったから何も撮影してないんですね・・・。

なによりも別環境を用意していたのですが、当日 VPN が接続できないと言うトラブルに。大変申し訳ありませんでした。

内容としてはコードのみで利用してもらうところから始め、アクティビティの実装、デザイナリホスティング、アクティビティデザイナ、と一通りさらっと行ってもらうもので、最初の頃は微妙な気配でしたが、やはりデザイナのリホスティングになってから反応が変わったと感じました。WF の特徴の一つである、非常に簡単にデザイナを作成できそのうえで自作のアクティビティを簡単に利用できる点は、結構興味を持ってもらえたのではないでしょうか。

2:Next SQL Server “Denali” 概要と開発


P8270419

MS エバンジェリスト 井上 大輔さんによる SQL Server Denali についてのセッションでした。自己紹介として色々と話されたところで、CLR/H の儀式となりつつある自己紹介についての補足についての衝撃(?)動画を見せていただきました。特に、謎の球体、これはすごいものがありました・・・

P8270420

恐るべき鳥取紹介のあと、本題となる SQL Server Denali の紹介へ。全体的に向上された性能や新機能があること、ですが SQL Azure の事も考えながらの作成なので今までよりも昨日統合が行いやすいようになっていること、などなど概要も興味を引く話題が多かったのですが、個人的に興味を引いたのは次の2点でした。

P8270439

一つは Project Crescent と呼ばれている、新しい BI ツールです。SIlverlightにて作成されているこのツール、話を聞き資料を見ていると ReportBuilder の Silverlight 版という印象を受けました。Sharepoint と関連があるとのことで、どのように展開されるかまだはっきりとはしていませんが、非常に今後が楽しみなツールだと思います。

P8270454

もうひとつは FileTable 型にはじまる新しい型や関数群です。今までの SQL Server でも FileStream としてファイルを扱うことが可能でしたが、よりそれを直感的に利用できるものとなっていました。データベースのテーブルとして扱うこともでき、普通のネットワークファイルとして扱うこともできるというのは、非常に利用シーンが増えるすごい機能だと思いました。利用者としては今まで通りエクスプローラでファイルをコピーとかしているのだけど、実際は SQL Server で管理されているというのは、今まで何らかのシステムを作らなくてはできなかったドキュメント管理の分野で、大きな変化が訪れるのではないでしょうか。

3:Kinect for Windows SDK
~Xbox360 Kinect センサープログラミング概要~


P8270461

おなじみジニアス平井による Xbox360 のモーションキャプチャーコントローラ Kinect を利用したプログラミングについてのセッションです。Kinect 自体は私も Xbox360 のゲームをやらせてもらったこともあり楽しんだのですが、それをプログラムから利用してみようと言う内容でした。

P8270462

今回のスライドを操作するのも Kinect を利用したものであり、このあたりは流石ジニアス!と感じるところです。右手を動かすと次へ、左手を動かすと前へ、と普通のセッションとは既に異なる雰囲気を醸し出しています。これ、どこかで公開してくれないかな・・・アドインとして配布、とかw

P8270488

Windows 7 専用となっているのは残念に思いますが、それでも思っている以上に簡単に Kinect の機能を利用したプログラムを作成できるというのが素晴らしいです。カメラからの画像表示、深度センサーの画像表示、骨格をキャプチャした状態を表示、などなど数種類のデモ(ライブコーディング)を行ったのですが、そのどれもが非常に簡単に行えていたのは印象的です。

P8270481

SDK に入っているサンプルプログラムも多く、色々楽しめるのが間違いない Kinect。難点だった「ある程度広い空間がないと厳しく危険」というのも、近日中にアタッチメントが別メーカより発売されるということもあり、これから触れてみるのもいいなぁ、と感じました。Kinect に限らないがモーションキャプチャーの世界はこれからますます一般化してくる、家庭用 PC でも機能を搭載したものが出てきているなど、これからの展開に期待を持たせてもらう内容でした。

Ex:おやつタイム


P8270502
今回はアップルパイやシュークリームなど!シュークリームは特にクリームたっぷりでウマー!

Ex:Lightning Talk


今回は4名の方が発表してくれました。

P8270509

今まで機材トラブルで断念し今回で3度目のリベンジとなるおいぱんさんは「東京へ行く理由」と題して、レトロゲームの話題からハードウェアの保存にまつわる話へと展開する内容でした。前半レトロゲームの話題でバトルテックの話が出て、懐かしいなぁ、と思ったのは内緒です。しかし必要なハード構成では、最低でも4~5台の PC が必要、と聞いて驚きました。そしてそれら古いハードウェアを保存する際に、マザーボードにつけている電池を抜いていないと、電池が反応→爆発→大惨事になるよ!、とかなり盲点というか気をつけていない人が多い部分の話だったのが記憶に残ります。

P8270530

kamiya344 さんの LT は Hyper-V と RemoteFX を利用した、ある意味で CLR/H 代表向けのような内容でした。RemoteFX 導入で気をつける点や、実際に自宅に用意してきた RemoteFX 環境をモバイル回線にて接続した場合のレスポンス、そしてその上で動かしたゲームが・・・と、非常に面白い内容でした。学生時代にここまでもやってしまうというのはとってもすごいなぁ・・・と、自分の年齢を感じてしまった内容でしたw

P8270540

おなじみ jsakamoto さんの LT は動的 DNS サービスの Dozens を利用するための .NET 用ライブラリを作って公開した、という内容でした。Ruby 版の登場に刺激を受け、.NET 版を作成、Codeprexで既に公開している事と、PowerShell や VBS 等ものスクリプト系、さらには SmallBasic 用も用意した!と、八面六臂に動かれているなーと感じました。最後に言われた、「.NET を選択することで利用可能な場面がこんなにも広がる」という言葉が大変印象的でした。

P8270556

最後を飾ったのは全国に熱狂的なファンを持つ mentaro 社長の LT ・・・というかトークです。当日早朝5時まで飲んでいたという恐るべき事実と、完全ノープランで挑むその姿勢にしびれます。Ust で放送できない理由であった社長の最近の状況と、9/17 に行う次回勉強会では XNA によるゲーム開発についてのセッションを行ってくれることもあり、なんとこの場でアイデア募集という暴挙に出ていました。しかし本当に実行されるとなると・・・色々危険です(?)

4:F# パネルディスカッション2011


P8270559

札幌は F# の街、というのもあり、F# を実際に利用し啓蒙を行っている 3 名 (nobuhisa_k さん、zecl さん、jsakamoto さん) によるディスカッション形式のセッションでした。司会進行を F# MVP でもある nobuhisa_k さんが行い、先に F# の現状についてを色々と説明していました。

P8270570

F# にまつわるウワサ、として「ぬるぽが発生しない」「F# で Xbox ゲームも作られた」「Mac でも動く」などなどなかなか知られていない F# の実態について落ち着いた声色なのに非常に軽妙な語り口で話していました。定時退社できるよ!、のところでは他言語で1万行ほどのロジックが3千行ほどにスッキリできた、という実例もあるとのことで許されるならそのソースを見てみたい欲求に駆られます。

P8270558

ディスカッションでは事前にあった質問と、この場で出された質問に答える形式で進められました。パネリスト紹介では nobuhisa_k さんの策士っぷりが炸裂して素敵でしたw

P8270573

この写真はまたすごいところチョイスしてきたなぁw どう見ても悪役です、本当に(ry と言いたくなる画像でした。

業務で利用できるのか、という質問には実際に海外では増えている、国内では名古屋で利用しているケースがある、と話されてました。ただしまだ IDE でのサポートが関係する部分もあり、UI を含めた実装には向いていないので、現時点では Web サービスなど UI を持たないアプリケーションに向いているとのことです。スクリプト系の処理を置き換えるのが、実際に利用してみて評判が良かったとの話もありました。コーディングの属人性は減るかどうか、という質問もありましたが、多少は減るかもしれないけどそれは難しい、との事。私自身は F# についてほとんど詳しくないのですが、使ってみたいと思わせる点は多々感じます。あとは学習コストが、実際に仕事として利用する場合の重要課題だろうな、と思いました。

今回も参加していただいた皆さん、スピーカーの皆さんありがとうございました!

0 件のコメント:

コメントを投稿