2011年11月23日水曜日

CLR/H 第 64 回勉強会レポート

11/19 に行われた CLR/H 勉強会のレポートです。今回も前回に続き Deep Dive! な回ということもあり、深い話が多い回となりました。

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1:コンピュータに萌えを教えてみたよ(愛甲さん

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セキュリティ系で著名な愛甲 健二さんによるニューラルネットワークを用いた機械学習についてのセッションでした。私はあまり数学や工学に明るくないので、細かいところまでは理解できていないのですが、それでも図が多く利用されイメージとして掴みやすい形で話していただけたこともあり、なんとなく感じるところまではいけたと思います。

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「単語の集合からの分析」から始まり「萌え」とは何か、から入るというダイナミックな切り口で機械学習についてイメージを説明されました。「こういうのが萌えだ」→「機械的に萌えかどうかを判断させよう」→「何が萌えかを学習させよう」という流れで、徐々に徐々に難易度を上げている内容で、数式が出てきたあたりでかなり深い話題になっているにもかかわらず、前述した図解を多く用いる説明ということがあり「こういうものかなー」というイメージを持たせられているのかな、と感じました。

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途中、ここまでの話をひっくりかえすように「このように萌え画像を教え込んだとしても、自分の趣味に基づいた萌えの判定なのであまり意味がない」と言われたのが印象深いですw

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そして後半では、これら機械学習を利用してマルウェア判定を行う事について話されました。今回行ったのは、特定の悪意を持ったバイナリコードを持つかどうか、という判定を行わせるもので、実際のマルウェアをサンプルに判定を行っていました。その際、機械学習にむくものとして「特徴あるものの判断」をあげられ、例えば写真撮影の顔認識技術がある事を言われました。それらもあり今回の判定では学習させているコードに類似したものをマルウェアと判定できるのですが、全く異なるマルウェアはやはり判定できないとの事です。

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難しい話の割合が多かったはずなのに、何となく分かった気になったというのはすごいことだと思います。

2:LightningTalk

今回は私を含めて4人による LT でした。

・開発で活躍する BlackJumboDog(jsakamotoさん
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jsakamoto さんによる ASP.NET 開発で BlackJumboDog を利用した際についての LT でした。ローカルでのプロキシとして利用する場合の設定方法などなど、ASP.NET 開発で利用する場合の注意点を話していました。今でこそ IIS Express というものがありますが、それまでは BJD のようなサーバーソフトがあることで助かっていた方も多いのではないでしょうか。

・AGILE@LT(sandinistさん
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アジャイル読書会やアジャイル札幌についての LT でした。LT として短時間で扱うのではなく、1 セッションで話してもらいたいなぁ、と思ったりw アジャイルについては最近色々なところでの活動が活発になっており、札幌でもコミュニティが活動しているそうです。個人的には実際に業務でアジャイルを適用する際に解決しなくてはいけない問題というのが多いのを、どう対処していけばいいのかといった点で今後話して貰いたいなぁ、と感じる LT でした。

・紙芝居的な何かをアレで作るよ(twit_ahf
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私の LT は、WF + WPF で紙芝居的なものなら作ることができるよ、という内容でした。WF 側でアプリの挙動を制御するようなアクティビティを用意し、フローチャートワークフローにぺったり貼り付ければほら!

・SUPER STREET FIGHTER IV(愛甲さん
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スパ4(スーパーストリートファイター4)のネットワーク対戦では本当に 1 秒間に 60 フレームを実現しているのか解析してみた!という LT でした。某ゲーム機の実際に行われている通信をキャプチャしてみて、本当に 60 フレームもやりとりしているのか、と調べられたのはすごかったです。バーチャとかもそうですが、本当に達人な人たちは 1 フレームの争いをしているのが恐ろしい格闘ゲームの世界を垣間見た気がしますw

Ex:ハイパーおやつタイム

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こんかいのおやつは千歳空港で仕入れられたチーズケーキにバームクーヘン、おかきにくるみ持ちでした!ウマー!

3:BlackJumboDog ~運転と改造のすすめ~(SINさん

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軽量 Web サーバーである BlackJumboDog を作成・公開している SIN さんによる、実利用とカスタマイズについてのセッションでした。現在は C# にて全て書き直した形にリニューアルしている BJD は今現在もバージョンアップを精力的に続けられている、私の中では日本でも有数のメジャーソフトウェアだと思っています。いきなりソースコードが印刷された資料を配付したときはどうなるのかと思いましたw


前半は「運用するため」の説明で、BJD で Web サーバや他の機能を利用するまでの流れを説明しました。基本は 3STEP で設定が行えるというのを、実際のデモで話されたのですが、非常に簡単に利用できるのがよく分かります。基本的にログやトレースが出力されるので、何か間違った設定を行った場合や設定が足りていない場合も容易に判別・調査ができる点は非常にありがたい機能だと思いました。そしてほっけの登場(1)。

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後半はソースを元にサーバー機能のカスタマイズについての説明で、配布されている形態や改造する際のポイント、カスタマイズを利用する際のポイントなど、的を絞った説明で非常に理解しやすかったです。以前に LT をやられた際も感じたのですが、SIN さんの説明とスライドは非常に分かりやすく用意されているように思います。是非見習わないと・・・。

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サンプル用のサーバー機能はソースで DL した場合にのみ含まれているとのことで、是非色々チャレンジしてみてほしいとの事でした。ちょっと自分でも何かカスタマイズできるんじゃないかなー、と思わせるセッションでした。

4:XNA で始める HiDef グラフィックス入門(mentaroさん

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CLR/H で XNA と言えば mentaro 社長!社長のセッションは1時間前にスライドが完成したというあいかわらずの多忙っぷりだったのですが、実際の説明はデモを多量に交えての内容で非常に掴みやすかったと感じました。

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XNA では HiDef プロファイルという標準で利用する Reach プロファイルの上位機能があり、そこではさらに高画質を扱ったりすることができるようになっています。ただし、DirectX 10 対応ビデオカードなど、環境面での制約が出てくるとのことで、若干人を選んでしまうのは仕方のないところでしょう。

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シェーダーを利用して画像要素に色々エフェクトをかけるデモですが、実際のコーディング量はかなり少量なのにもかかわらず、見た目には非常に多彩な事ができる印象を受けました。私のアイコン画像や某葉鍵兄者のアイコン画像、そしてほっけ(2)。このあたりの素材を見事にわかりやすいデモとして昇華させたあたり、相変わらずのセンスとしか言いようがありません。このシェーダは HLSL にて記述するもので、VS2010 ではインテリセンス対応されていませんが、次バージョンの VS2011 では対応が行われるとの事。個人的には HLSL による記述は WPF でのエフェクトにも利用できるので是非試してみたいところ感じます。

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最後のデモについてはノーコメントですが、もの凄い要素数に対しての処理にもかかわらず全然重くないのは流石 XNA です。XBox360 でも Windows Phone 7 でも利用できるので是非一緒にインディーズゲームを作成しましょう!、という mentaro 社長でした。

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今回も非常に刺激の多かった内容でした。参加していただいた皆さん、スピーカーの方々、ありがとうございました!

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