2013年1月15日火曜日

Workflow Manager Tool for VS2012 を使ったデバッグの方法

Workflow Manager 1.0 はサーバー用アプリなので、Windows 7 等のクライアント OS にはインストールできず、そのためそのままでは Workflow Manager 1.0 のアクティビティを利用したワークフローのデバッグなどができない状態です。

ですがそれを行うためのツールとして、Workflow Manager Tools for VS2012 が提供されています。実際にこれを用いてどのようにデバッグするのかをまとめてみました。


基本的な流れは MSDN の記述に従った形になりますが、そこに至るまで色々とあります。まず、このツールですが名前が表す通り VS2012 Professional 以上が必要です。VS2012 環境が用意できたら MSDN 上に記載されているリンク先より Workflow Manager Tool をインストールします。

このツールは、Windows 7 等 Workflow Manager 1.0 が導入できない環境で開発を行う際に必須となるもので、Workflow Manager のテスト用エミュレータが付属しています。実際にデバッグを行う場合は、このエミュレータに対してワークフローのデプロイ・実行を行って確認していくことになります。

デバッグを行う前に初期設定が必要です。Program Files \ Workflow Manager Tools \ 1.0 とフォルダを下ると、Microsoft.Workflow.VisualStudio.Configuration.exe があり、これを実行することで開発用の環境設定が行われます。これを行わなければエミュレータはだまりこくった状態になってしまいます(エラーが出てくれないのは不親切です・・・)

初期設定を行った後で、実際のデバッグを行います。今回はサンプルとして HttpActivity を用いたサンプルがありましたのでこれを利用してみます。このサンプルで利用されている HttpSend アクティビティは Workflow Manager 1.0 で提供される新規アクティビティで、Http を利用したデータの取得やデータの送信ができる非常に使いでのあるアクティビティです。ですが、内部で隠された Extension を利用しており Workflow Manager 環境以外では利用できない形になっています。

Program Files \ Workflow Manager Tools \ 1.0 フォルダにある Microsoft.Workflow.TestServiceHost.exe が開発用エミュレータで、起動には管理者権限が必要です。

WMT1

起動すると Workflow Manager の設定が読み込まれますので、少し待ちます。

WMT2

上記のようにインスタンスまで読み込まれれば準備完了です。この状態になってからでなければサンプルコードが起動できません。なお、サンプルを動作させるには上記エミュレータで利用しているアドレスを使うように、ソースを修正する必要があります。

WMT3 

サンプルソースにて上記のようにアドレスを記載している箇所があります。スクリーンショット中にて「エミュレータアドレス」とコメントを記載している箇所がそれにあたりますので、そこのアドレスをエミュレータで利用しているアドレスに書き換える必要があります。サンプルソースは https ですが、エミュレータは http ですので注意してください。

WMT4

このようにすることで Workflow Manager を利用したワークフローのデバッグが行えるようになります。

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